赤楚衛二はこれまでにない坂本龍馬となるか 『ゾン100』の“コメディ力”が発揮される予感
浜辺美波主演で2024年7月26日に公開される映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』に赤楚衛二が出演することが発表され、大きな話題になっている。 【写真】『らんまん』ではディーン・フジオカが坂本龍馬に 本作の舞台は、コロナ禍真っ只中である2020年の日本。首相官邸でクラスターが発生し総理大臣が急死するという状況の中、AIで歴史上の偉人たちを復活させて最強内閣をつくるという、歴史と政治を跨ぐ壮大な物語だ。原作は発行部数11万部を突破した眞邊明人の同名ビジネス小説である。 偉人たちが頭脳と手腕でピンチを乗り越える物語と聞いたときに、真っ先に浮かんでくるのが長髪の坂本龍馬を演じる赤楚の姿だ。近年、龍馬を演じてきた俳優は、NHK大河ドラマ『篤姫』の玉木宏、NHK大河ドラマ『龍馬伝』の福山雅治、日曜劇場『JIN-仁-』(TBS系)の内野聖陽、NHK大河ドラマ『西郷どん』の小栗旬など錚々たる面々だ。わずかな出演ながら、NHK連続テレビ小説『らんまん』にディーン・フジオカが龍馬役で登場したのも記憶に新しい。 豪快で大らかな土佐の男をどう作り上げていくかは、赤楚の腕の見せ所。本作のビジュアルからはすでに十分な雄々しさが伝わってくるが、そこに赤楚の持ち味でもあるかわいらしさを残すのかも気になるところだ。 赤楚は、もともと『チェリまほ』こと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)で大ブレイクし、多くのファンがついている中でのNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』出演で、さらに知名度を拡大。老若男女から愛される俳優として、どんどん活躍の場を広げてきた。『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系)での熱血漢な消防士・白浜優斗役や、『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)での恋愛迷子な青年・向井くん役では新しい顔も見せ、ファンを楽しませてくれた。 一方で、『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は正統派の歴史物というわけではない。『翔んで埼玉』チームによるコメディ作品ともなれば、より突き抜けた芝居がキーとなってきそうな予感も。 赤楚といえば、Netflixの配信映画『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』でのポジティブ過ぎるヒーローぶりや、『こっち向いてよ向井くん』で見せた芸人・小島よしおの「おっぱっぴー」ネタなど、実はコメディをやらせたらさらなる魅力を開花しそうな俳優でもある。面白さを追求する映画だとなれば、全力で“はじけてくれる”のではないだろうか。男らしいイメージの強い龍馬をコメディで演じるという新境地は、実は赤楚だからこそ成せる役なのかもしれない。 どうやら作中で、龍馬は現代人との架け橋である内閣官房長官を任される様子。内閣官房長官といえば会議での決まり事を記者会見で発表したり、記者からの質問に答える姿が頻繁にテレビに映し出される、あの人だ。「内閣の要」とも呼ばれる立ち位置であることからも、赤楚の活躍の場はかなり多くなるのではないだろうか。テレビ局政治部の新人記者を演じる浜辺との間に起きる化学反応にも注目したい。
Nana Numoto