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書評 猫はちゃんと透き通る 最果タヒ。  結婚観を猫に例えるのが良かった。


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詩人で小説家の兄は、同棲中の恋人にプロポーズを考えていた
妹に、そんなことを相談する兄なのである
ぎこちない二人の会話がポップだ
春の公園で日向ぼっこしているみたいだった

兄の台詞がいい
みんな本気というものに胸を打たれるのです。様々な行為や言葉に、自分が本気でなかったことに、罪悪感を抱いているから。


私もそう思う
みんな適当だもんな。なのに、他人には厳しいんだよね


結婚観について・・・

好きって思うのは相手を他人と思ってこそや。そこには距離があるんであって、自分と同一化はしないんだよ。・・・相手がそこを守ってくれないなら不快だね


このセリフに共感した。
これ大切なこと


猫になりたいんだって認めたらいいんだよ。・・・都合よく家族になったり、他人になったり・・・

そうそう猫が理想なんよ
猫なんよ


妹もまた、彼氏と自分の関係性で迷っている
結婚って何?
付き合うって何?

今まであった既成概念をそのまま信じていいの?
結婚すると、夫や妻は所有物なの?
モノなの?
そういう考え方っておかしくない?

だから、浮気したと傷ついたり
教育ママゴンになったり
虐待とか、パワハラとか、夫婦間のレイプとか・・・

猫みたく生きたら、そんなの関係ないじゃんと、この小説を読んでいて思った
最果タヒさんは、おもしろい


2020 1/11


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